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保守主義の哲学---保守主義(哲学)の神髄---7/11参議院選挙投票日までに必読の政治哲学(9)

―――――――エドマンド・バーク保守主義―――――――

―――――保守主義哲学の神髄―――――

E・バークA・ハミルトンJ・ジェイJ・マディソン

A・トクヴィルオルテガ・イ・ガセットFA・ハイエク

D・ヒュームギュスターヴ・ル・ボン ・・・

世界の偉大な保守主義(哲学)者からの現代日本国への警鐘

――711参議院選挙投票日までに必読の政治哲学(9) 

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 ―――D・ヒューム道徳哲学(その3)“正義の本質―――

 ―――デヴィット・ヒューム『人性論』、世界の名著 中央公論社、第三篇523525頁(つづき)―――

 したがって、(われわれは、公平という)自然=自然で直感的な動機こじつけを作り、(このような矛盾を必然的なもの避けえないものとしているのだ(=簡単に言えば、〔自然で直感的な公平という動機=唯一の正義動機〕から行なった行為が、避けえない矛盾〔循環論〕を生むのだから、〔正義とは、偽善にすぎない〕)と認める(=あきらめる)のならともかく、そうでなければ(=そうでなく、やはり〔正義であるはずである〕と認めたいならば)、正義や不正義は自然に起因するのではなく(→〔公平=唯一の正義の動機〕は自然で直感的な動機ではなく)、人為的教育人間のしきたり(=慣習伝統などから必然的に生じるということを認めなければならない

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 (〔=ブログ作成者の解説公平正義不公平不正義動機は、文明社会にとって絶対的に必要なものとして、慣習伝統等を人為的教育する〔=躾をする〕ことによって教え込まれるである。

 ゆえに、ある人間が、「公平の法の遵守」という人為的な徳である「正義動機」から為す「行為結果」は、「完全な正義とは言えない」、という矛盾循環論)が上記の考察から導かれたとを、まず認めるべきである

 その理由は、動機が自然な直感的なものではなく、人為的なものだからと考えられる。

 次に、「行為の結果」の中に若干の矛盾が含まれていても動機が、文明社会の絶対的必要から生じた真なる正義の動機〔=公平の法を遵守すること〕であるならば、その結果は「正義」・「」・「」であると見做して問題はない、ということ。

 要約すれば、ある行為の動機が、真の正義」であったとしても、行為の結果に「完全なる正義・善・徳」を求めるのは困難であるが、若干の避けることのできない結果における正義・善・徳の不完全性」が生じたとしても動機を重視し結果を許容する寛大さによって、その結果は正義」・「」・「であるとして問題ない、つまり、真の正義の動機から生じた行為の結果正義であり、であり、であると結論してよい、いうこと

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 人々の気にさわらぬよう、ここで述べておかなければならないが、正義が自然な徳であるのを、私が否定する時、私は自然なという言葉をただ人為的という言葉に対比して用いているのである。

 もしこの(「自然な」という)言葉を(「人為的な」という言葉の対義語とは)別の意味(=「必然的な」とか「当然な」とか「誰もが認める」とか「普遍的な」などの意味)にとれば、人間の心の原理で徳の感覚ほど自然な(=必然的な普遍的なものはないのと同じように正義ほど自然な必然的な普遍的なはない

 もともと人類は案出する力のある種属である。そして、案出がわかりきった、絶対的に必要なものである場合には、思考や反省が入り込まずに原初的な原理から直接生じるどんなもの(=自然的で直感的なすべての)とも同じようにその案出自然的(=必然的であると言ってもさしつかえあるまい。

 正義は人為的ではあっても、気まかせ(=気まぐれの作為)というわけではない。

 また、もし自然的(=必然的普遍的)ということで、ある種属(=言語・文化を共有する人間集団・民族に共通なものを理解するのなら、あるいはさらにその種属から分離しがたいものを意味するよう限定したとしても、人為的という表現は正義の規則自然法

 (→ここでのヒュームの“自然法”とは、ホッブスロックルソーなどの社会契約説の「自然法」とは全く異質の概念である。

 ヒュームの“自然法”とは、ある民族国家にとって普遍的に不可欠であるという要請からある民族国家が自然的〔=必然的に案出した〔=正義の規則道徳の規則という意味である

 と呼ぶのに不適当でないのである。

 ―――デヴィット・ヒューム『人性論』、世界の名著中央公論社、第三篇523525頁(ここまで)―――

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 →〔=ブログ作成者の解説ヒュームの「自然法」とは、エドワードコーク1552年~1634年)の“”の概念に近似していると言って良かろう。

 決して、ホッブスロックなどの社会契約説における〔自然法ではないので注意が必要である。

 18世紀の偉大な道徳哲学者である、ヒュームのこの哲学的結論は現実的にも正しいと思われる。

 さらに、20世紀以降の現代デモクラシーの弊害である「社会的正義」という概念についてのハイエクの考察によって、ヒュームの正しさが極めて明白に示された

 そこで、上述のハイエクの論理の一部を再度抽出してみることとする。

 ハイエク曰く

 『(立法府の立法によって、利益集団)Aが安い輸入品の競争から保護され、(利益集団)Bが未熟練工の安い賃金から(保護され)、(利益集団)Cが賃金の低下から(保護され)、(利益集団)Dが失業から、・・・保護されることは、そのような措置の主唱者が一般的利益になる(=に適うものである)どんなに主張したところでそうはならない

 (→ヒューム矛盾循環論〕である)

 代議士たちがこれらの人びとの要求を代わる代わる支持する用意をしているのは、その措置が一般的利益になる(=に適うものである)と確信するからではない

 それは、こうした要求をする人びとの支持を得たいからヒュームの指摘どおり、自分自身が集団に属している限り、自己の利益が優先となるから)である。

 それどころか、・・・「社会的正義」という神話の創造は、この特殊な民主主義的機構の産物である。

 なぜなら、この機構によって、代議士たちは自分たちが特定の利益集団に与える便宜の道徳的根拠(=似非正義)を考案する

 ヒュームによれば、人間は、意図的に「公平の法を遵守して行為したと時でさえその結果には避けられない若干の矛盾不正義を含むのを知っている

 が、この特殊な民主主義的機構では、代議士は、意図的に「不公平に行動しておいてその結果に「(似非)正義の根拠付けをして、人びとを欺こうとする真の悪人である

 社会的正義とは意図的にそうした動機に基づくものであり、道徳的に正義どころか悪徳である

 ことが必要になるからである。

 ・・・現行システムの下で、あらゆる小規模利益集団は、・・・合意した個人の集合体(=ある政党)が多数派となるために必要とする、その小規模集団の支持を引き上げてしまうぞ(=支持を取りやめるぞ、支持しないぞ)と(政党を)脅かすことによって、自己の要求を強く主張することができる。

 (→人びとの側にも問題がある。それは、代議士が「公平の法を遵守」しようとしても、利益集団が選挙において、ある政治家を「支持しないぞ」と脅迫することによって利益誘導を約束させ、政治家の行為の動機から「公平の法を奪い去るのである)

 民主主義的立法府は、・・・特別な補助金特権および他の便益、(それが)正しいと考えられるということを理由に認めてきたわけであるが、むろんその口実は実に笑止であろう

 巧みな宣伝活動が時として、特殊な集団のために、(社会的正義などを信じた)少数の情け深い人たちの心を動かしてきた(=騙してきた)かもしれないけれども、またむろん立法府にとって、自分たちが正義の意見によって動かされてきたと(虚偽の)主張することは(集票活動にとって)有用であるけれども、多数派の意思と呼ばれる投票機構の産物(=補助金、特権、そのたの便益の附与など)は何が正しく何が悪いか(=善悪)についての多数派の意見にまったく一致しない

 ・・・決定的に重要なのは次のような事実である。すなわち、大きな社会における多数派の真の見解一般原理ヒュームの「公平の法の遵守」)についてのみ存在するということである。

 ・・・(一般原理とは)すなわち、人間行動を指導するものとしてよく知られており、しかも(それは)一般にさまざまな個人を導いて意見を一致させるような共通の原理がそれである。

 ・・・すなわち、われわれが特定の道徳問題(=正義)について合意するのはもっぱらそれらの問題に適用できる共通ルール(=公平の法について合意している・・・

 (※ヒュームの“正義”とハイエク批判する社会的正義」を比較すれば、これら二つの概念が全く背反するものであり、「社会的正義」とは道徳的には、“真の正義”というよりも「真の悪徳」というほうが正解であろう。

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20100627ブログ掲載】

 保守主義の哲学---保守主義(哲学)の神髄---711参議院選挙投票日までに必読の政治哲学(10)へ続く

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