保守主義の哲学---「子ども手当法案」の闇---「日本国解体」という狂気(その1)


 TBS系列ドラマの

 ブラッディ・マンデイの「日本再起動計画」は、狂気のフィクションである。

 が、鳩山由紀夫政権と小沢一郎民主党の「日本解体計画」は狂気の現実である。

 ついに動き出した、官邸主導の「日本解体計画」の第一弾---「こども手当法案」の闇(その1)


 読者の皆さん

 いつも、私のダラダラと長いブログに興味を持って読んで頂き感謝しております。

 極左・反日の鳩山由紀夫政権が今国会で成立させようとしており、確実に成立するであろう「子ども手当法案」とは、本質的には現在の「児童手当法を踏襲している。しかし、この「児童手当法」について、自民党政権の日本国民への説明責任不足あるいは、厚生労働省の怠慢によって、隠蔽されてきた本質または実体が、「子ども手当法案の国会審議の中で国民の前に晒され始めた

 その内容は驚愕の実体であり、我々日本国民の税金等の巨額な公的資金が、「児童手当」という名目で、日本国に住所を置く外国人の母国である海外(=日本国外に在住する子どもにも支払われていた、という事実である。

 「子ども手当も全くその方針を転換せず給付金額のみが子ども一人当たり最低2.6最大5.2引き上げられたものであるから、とんでもない金額の公的資金が海外へ流出していくことになる

 極端に言えば、日本に住所を置く外国人が、「私には母国に100人の子どもがいる」と市町村役場の窓口で書類をそろえて申請し認められれば、海外の母国にいる100人分の「子ども手当」(=26,000円/月人×100人=2,600,000260万円/月がその外国人に支給されるというのである。受給資格は日本国籍等の有無は関係なく、「日本国内に住所を有する人間という要件のみである。

 このような、制度が本当に憲法違反でないのか?と読者の皆さんは、思われないだろうか。

 また、このような法律の合憲性の根拠は、憲法のどこに書いてあるのだろう?と思われないだろうか?

 そこで、今回は、日本国憲法社会保障制度と「児童手当法児童手当)」・「子ども手当法案子ども手当)」の関係について論じてみた。

 極めて重量感と豊富な内容のある論考であると思っている。読み切るには多少時間がかかるだろう。

 しかし、憲法についての良き勉強の機会にもなるし、エドマンド・バーク保守主義流のものの見方・切り込み方も披露するので是非読んで頂きたいと思う。

 なお今回は、(1)から(7)の項目立てをしている。「子ども手当の関連については「項目(6)に記載しているので、まず「項目(6)」から読んで頂いても良い。

 しかし、「政治」や「政治哲学」や「保守主義の哲学」(=政治の見方・読み方)を学びたい方は、(6)を読んだ後に、(1)から(7)まで全文通して読んで頂きたい。(全部で約31,000字である。)

 さて、本題に入って行くこととする。

 エドマンド・バーク保守主義においては“法の支配”・“立憲主義によって国民の生命/安全・私有財産/私的所有権・自由/道徳が保障・擁護されるとするイデオロギーであって、「人間の意志」「人間の理性」によって国民の権利を保障・擁護できるとする思想排除するイデオロギーである

 例えば、日本国民の自由”と“権利”と“権利行使の自由”は“日本国法=憲法によって保障・擁護される

 そして“日本国法=憲法(→日本国の文化的伝統・精神的伝統・慣習を含む)”のうちその支柱部分を成文化したものが成文憲法である日本国憲法であると考える。

 であるから、本来バーク保守主義の唱える憲法とは日本国法”のことであり、成文憲法である「日本国憲法」は、“日本国法の中の主要な一部分ということになる

 つまり、不文の英国憲法がまさにバーク保守主義の唱える憲法”の概念である。“英国憲法”は不文憲法であるが、成文法が無いわけではなく、「マグナ・カルタ1215年)」、「権利の請願1628年)」、「権利の章典1689年)」、「王位継承法1701年)」などの成文法は刑事・民事訴訟における裁判所の判例集英国の伝統や慣習等を抱合した英国法=英国憲法の一部分である

 このように考えれば、「日本国憲法」も「大日本帝国憲法明治憲法)」の改正手続きを踏んで制定されたのであるから両者のいずれもが日本国法=日本国憲法の一部分である

 しかし、戦後の日本の憲法学では、上記のような“英米系憲法学の思想完全に学界から排除されてきたから、「憲法」と言えば、1946年に制定された成文法の「日本国憲法」のことでしかないのが、現実である。

 ただし、読者の皆さんは、この英米系憲法学の“国法=憲法”考え方は、ぜひ知っておいて頂きたい。この“憲法”の考え方のほうが、実は、二千六百年以上の歴史をもつ、日本国の文明の独自性と日本国民の国民性にぴったりと適合するのである。

 さて、ここでは、現実主義に立って、以後、成文法の「日本国憲法」のみを「憲法」として論理を展開していくこととする。

―――日本国憲法 抜粋(ここから)―――

 立憲主義における、最高法規としての日本国憲法

 日本国憲法 第十章 最高法規

 第九十七条  この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 第九十八条  この憲法は国の最高法規であつて、その条規に反する法律命令詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない

 ○2  日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする

 第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣国会議員裁判官その他の公務員この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ

 日本国憲法における「国民の権利

 第三章 国民の権利及び義務

 第十条  日本国民たる要件法律でこれを定める

 第十一条  国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる

 第十二条  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民はこれを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 第十四条  すべて国民は法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 ○2  華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

 ○3  栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

 第十五条  公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

 ○2  すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

 ○3  公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

 ○4  すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 社会権と言われている国民の権利

 第二十五条  すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

 ○2  国はすべての生活部面について社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない

 第二十六条  すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する

 ○2  すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

 第二十七条  すべて国民は、勤労の権利を有し義務を負ふ

 ○2  賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。  

 ○3  児童は、これを酷使してはならない。

 第二十八条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

―――日本国憲法 抜粋(ここまで)―――

 (1) 上記のとおり、日本国は日本国憲法」を最高法規憲法第九十八条とする立憲主義国家である

 このことは、明治政府が「“立憲主義国家でない国家は近代国家とみなされない」として、明治天皇の勅語により“大日本帝国憲法明治憲法)”を起草し、制定したこと、そして形式上、「日本国憲法」は、“大日本帝国憲法明治憲法)”の改正手続きを踏んで改正したもの(→実際は改正などではなく明治憲法の廃止新・日本国憲法の制定であったが、GHQが明治憲法を廃止することがハーグ陸戦法規ポツダム宣言違反するため、宮澤俊義 東京大学教授が「八月革命説」という詭弁によって隠蔽してあげたものであるが)であることからも明らかである。ここにおいて、日本国の“立憲主義を否定する余地は皆無である。

―――大日本帝国憲法明治憲法抜粋(ここから)―――

 「第七十三條 將來此ノ憲法ノ條項ヲ改正スルノ必要アルトキハ勅命ヲ以テ議案ヲ帝國議會ノ議ニ付スヘシ

 此ノ場合ニ於テ兩議院ハ各々其ノ總員三分ノ二以上出席スルニ非サレハ議事ヲ開クコトヲ得ス

 出席議員三分ノ二以上ノ多數ヲ得ルニ非サレハ改正ノ議決ヲ爲スコトヲ得ス」

―――大日本帝国憲法明治憲法抜粋(ここまで)―――

 (2) 日本国は自由主義国家であり、日本国憲法 「第三章 国民の権利及び義務」において列挙される権利は人間の権利(=人権)」ではなく、日本国籍を持つ日本国民の権利である。

 上記(1)のとおり、日本国は“立憲主義国家であるから、「日本国憲法」の下記の条文により、日本国は“自由主義国家である(→少なくとも国民の自由は憲法により保障・擁護されているということを否定する余地は皆無である。

 前文「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを・・・」

 第十二条  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民はこれを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする

 私の解説→第十三条の「幸福追求に関する権利とは何か」については、私のブログ「21世紀日本国へ・バーク保守哲学による人権批判論(その3)(4) 日本国憲法 「第三章 国民の権利及び義務」の解説~(その4)」を参照されたい。

 結論のみ言えば、日本国は自由主義国家であるから、自由主義先進国の英米系憲法学バーク保守主義哲学)の観点からすると、「幸福追求に対する国民の権利とは生命と自由を享受するための手段としての私有財産権私的所有権とその相続権程度しか示唆していないと解釈するのが妥当である。

 にもかかわらず、英米系憲法学的な解釈には全く触れず、日本の憲法学において、この権利を「新しい人権を引き出す根拠などと解釈するのは根拠薄弱の誤解釈であり、さらに、そこから「自己決定権までも引き出せる根拠と解釈するのは暴論にすぎる

 これらの日本の憲法学的な解釈は条文の「解釈の領域」を超越した第十三条の第二項新しい権利なる条項の捏造であり犯罪の領域である

 第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 ○2  華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

 ○3  栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

 私の解説→“法の下の平等”とは、決して「平等主義」の意味ではない

 第十五条  公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

 ○3  公務員の選挙については成年者による普通選挙を保障する

 私の解説日本国民である成年者による選挙権行使の自由の“法の下の平等”である。

 “法の下の平等”とは「“憲法”及び“憲法に違反しない法律・命令等”によって、日本国民の権利の行使の自由平等に保障・擁護される」という意味であるから、権利行使の自由のことであって決して平等主義を謳った条文ではない

 また、日本国憲法 第三章の標題が「国民の権利及び義務」であること及び、

 第十条  日本国民たる要件法律でこれを定める

 第十一条  国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

 私の解説→この条文から解るとおり、憲法が国民に保障する「基本的人権」とは「世界の人類共通の人間として生まれたことに基づく最低限の自然的権利(=自然権としての人間の権利(=人権)」という意味での低級な権利ではなく、「参政権信教の自由を行使する権利教育を受ける権利表現の自由を行使する権利学問の自由を行使する権利等々を複雑に合わせもつ文明国家である日本国の国民の権利」であり、高級な権利である。

 以上により、第十五条(=参政権以下に列挙される、“国民の権利”は、「自由主義国家である日本国において日本国籍をもつ日本国民の権利であり、その権利の行使の自由は、“憲法とその配下の法律・命令等によって平等に保障・擁護され、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」ということである。


  保守主義の哲学---「子ども手当法案」の闇---「日本国解体」という狂気(その2)へつづく


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