保守主義の哲学シリーズⅠ-2 (2)‐‐‐ベンサムの“誤魔化しの悪魔”「最大多数の最大幸福」

 

保守主義の哲学シリーズ 

 本稿では、英国社会主義・英国型全体主義(命令社会)の父、ジェレミ・ベンサムの主著『憲法典』の思想の矛盾・誤謬を「バーク保守主義」の観点から洗い出します。

 題目の“誤魔化しの悪魔”とは、保守主義者である、ブラック・ストーンが講義した「英国コモン・ロー」に対してベンサムが付した呼び名であるので、私がベンサムの『憲法典』の主要題目である「最大多数の最大幸福」原理に皮肉の意味を込めて逆に付け返してやりました。

 本稿では、ベンサムを徹底的に叩きますので、分量の関係上、Ⅰ-2 (2)、(3)、(4)の3回くらいに分割して寄稿することになりそうです。御了承下さい。(Ⅰ-2(1)はホッブスについて寄稿済みです。)

 今回のⅠ-2-(2)はベンサム思想の矛盾・誤謬をこれから私が、洗い出すに当たり、皆さんに(政治)哲学的な「頭の体操」をしてもらおうと思い、寄稿しました。難しい?けど、おもしろい?ので気軽に参加して下さい。

 ベンサム思想の矛盾・誤謬の洗い出し、Ⅰ-2 (3)、(4)は、現在取りまとめ中で、数日以内には寄稿できると思います。


 Ⅰ-2 (2) ジェレミ・ベンサム---“誤魔化しの悪魔”『憲法典』

 

最大多数の最大幸福」は、おそらく誰もが一度は聞いたことがある、功利主義哲学者ベンサムの用語である。

 あなたが、(政治)哲学のことを何も知らない人であると仮定する。

 自由主義国の日本国民である、あなたが、ある政治家HYの「私は、最大多数の最大幸福を実現します!」という演説を聞いた時、何を思うであろうか?意味が理解できるだろうか?


 ちょっと、下記を見ずに、目を閉じて、5分ほど、自分なりに考えてください。

     ・・・・・(5分間考え中)・・・・・ 

      


 ①「最大多数の人が最大幸福になれる」すばらしいことではないか、と考えた人。

 ②「本当に、最大多数の人が最大幸福になれる」ことなんてあるの?と考えた人。

 ③「最大多数」って誰のこと、私も含まれるの?あなた(政治家H)が実現する(私に与えてくれる)「(最大)幸福」って何?と考えた人。

 ④なぜ、「全国民」の最大幸福じゃなくて、「最大多数」なの?「最大多数」に含まれない「少数者」はどうなるの?と考えた人。

 ⑤そもそも、「最大多数の最大幸福なんて」国家が実現する目的なの?そもそも「幸福」なんて、人それぞれ違うんじゃないの?と考えた人。

 ⑥「幸福」なんて「国家が国民に与えるものじゃない」のではないか?なんかおかしいぞ。もし国家が最大多数の国民に与えられる「幸福」というものがあるとすれば、それは「お金」をばらまくことしか実現できないだろう、と考えた人。

 ⑦国家の役割は、各々の国民が“自分の希望する幸福”を追求できるように、「生命(安全)と財産と自由(道徳)を確保すること」のみであって、各個人の私的領域である各個人ごとに異なった「幸福」にまで介入するのは、「国民の自由権」の侵害ではないか?と考えた人。

 ⑧国家の決めた「最大限に均質の幸福パック」を「最大多数の国民に」分配するとは、まさに社会主義体制ではないか?「完全平等主義」=「反自由主義」ではないか?自由主義国のとる政策ではない!と考えた人。

 さて、皆さんはどのように考えたでしょうか?

 ①しか考えられなかった人。残念だが、あなたには、自由国民としての政治的判断能力は皆無(ゼロ)です。しかし、心は最も純粋です。

 

 ②~④位までは疑問を持った人。あなたの政治判断力は40点くらいでしょう。自由国民として、少しでも疑問を持てたということは大切な判断力の一つです。

 

 ⑤⑥まで考えた人。あなたの自由国民としての政治判断力は70点くらいでしょう。あなたの疑問には、自分の反論(意見)が含まれています。非常に重要です。

 

 ⑦⑧まで考えられた人。あなたの自由国民としての政治的判断力はなかなかすばらしい。90点以上でしょう。国家が個人の領域である幸福にまで介入することが、個人の「自由権」の侵害であることにまで気が付いている。

 

 ここで、私は、あなたが①しか考えられなかったから駄目だとか、⑦⑧くらいまで考えられたから優秀であるとか、あなた方の優劣を峻別する意図は全くありません。それは訓練すれば身につくからです。

 言いたかったのは、ある言葉(演説や討論やニュースキャスターの論説など)を聞いたり、ある書物(学者の論文、新聞、雑誌、書籍など)を読んだりした時、その言説・論説に「何か偽りがあるのではないか、間違いがあるのではないか、世論を誘導しているのではないか」等と「その言説の正誤に必ず疑問を持つ習慣が非常に重要である」、ということなのです。

 

  例えば、次のような言説を聞いて、あなたはそれが何を意味しているか理解できますか?これからベンサムを説明するに当たり、頭の体操をしてください。


注:すべて精神疾患の哲学者・政治家の言説ですので、あまり深く考えないように。分からなければそれでいいのだから。考えつめるとしんどくなるよ。答えはいずれ、本ブログで示しますので。

 

 ①戦争とは平和である。(レーニン)

 

 ②“自由”ゼロは「自由」である。(ルソー)

 

 ③「我思う、故に我あり(コギト・エルゴ・スム)」は本当に疑いようのない哲学原理か?正しいと言えるか言えないか?(デカルト)

 

 ④「グレー人」だけが住む島に、「ブルー人」のカップルが新婚旅行に行った。空港で一人の「グレー人」がこのカップルを出迎えて、言った。「すべてのグレー人は嘘つきである」から気をつけるように、と。さて、彼の言葉は真実(シロ)か、虚偽(クロ)か?

 

 ⑤「どんな認識も絶対確実な基礎を持たない」言い換えると、「どんな思想も絶対正しいという思想はない」(ポストモダン思想・脱構築思想)は哲学原理か?正しいと言えるか言えないか?

 

 ⑥ある共産党員が言った。「白色は白であって黒ではないが、黒色である」これはどういう意味か?


 今回は、ここまでです。

 次回と次々回(Ⅰ-2 (3)、(4))でベンサムの思想に迫りたいと思います。

 私のエドマンド・バーク保守主義のホームページも面白いので(ちょっと、読むには分量が多いけれど)、すべて読んでもらえば、保守主義自由主義社会主義共産主義進歩主義未来主義自由平等人民主権国民主権君主主権人権国民の権利日本国憲法先の大東亜戦争が何であったのかフランス革命・人権宣言の真実ルソーを筆頭とするフランス啓蒙主義の害悪等、について、皆さんが、中・高・大学校で教えられたことの多くが嘘八百であることが、すべて明かされるように構成していますので、ぜひご来場して読んでみてください。

 

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