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保守主義の哲学---マスメディアによる「普天間基地移設問題」の視野狭窄的報道の狂愚(2)


―――――エドマンドバーク保守主義哲学)―――――

 日本国のマスメディアによる「普天間基地移設問題」の視野狭窄的報道の狂愚(2)

 「マッキンダースパイクマン地政学」の戦略的知見による「普天間基地移設問題」の論考

――――――――――――――――――――――――――――

 以上、「文民統制(シビリアン・コントロール)」、「政治と軍隊と大衆世論のあり方」について解説した。

 ここまで、私の解説を正確に理解して頂いた読者の皆さんは、普天間基地移設問題に関する「沖縄県民の民意」なるもの、「鹿児島県徳之島の島民の民意なるもの」に対する鳩山由紀夫政権の対応をどのように考えるであろうか。

 在日米軍は日本国の軍隊ではないし、米軍の軍事訓練中の事故米兵個人の沖縄県民に対する許されざる犯罪等々の極めて遺憾な出来事もあったのは事実であるが、戦後から冷戦時代を経て今日に至るまで約65年間、共産ソ連中共、あるいは新ロシアの脅威から沖縄県だけでなく日本国全土そして全日本国民を守ってきてくれたこともまた、事実である。そして、その功罪を勘定すれば、真正の日本国民が出せる結論は自ずと見えてくるのではないか。

 私は、沖縄の美しい海、特に座間味や渡嘉敷の海が大好きであり、沖縄県に過去10年間に10回程度(ほぼ毎年)妻と一緒に旅行に行っている(→子どもが3歳になった時からは、子供も一緒に、である)。

 そして、旅行の都度、嘉手納基地や普天間基地を囲う有刺鉄線や戦闘機の離発着を見てきたし、ひめゆりの塔などの戦跡にも毎回足を運んで献花し、英霊を追悼してきた(→ある時、私がひめゆりの塔で献花するのを見た、貸し切りタクシーの運転手さんに「お兄さんは若いのに心の優しい人ですね。ありがとうね」と言われたことは忘れられない出来事の一つである)。

 日本国民の一人として、沖縄県民の「感情」が解らないのではない。逆に痛いほど解っているつもりである。

 私が言っているのは、(その根拠は以下で解説するが)在日米軍が沖縄県から遠方へ後退・退却すればするほど沖縄県民の利益が増大するのではなく逆に中共の侵略の餌食となるのを容易にしてその時期を早めるだけであってそうなれば早晩沖縄県民は現在以上の辛酸をなめ苦境・苦難を強いられるのが理論的にも現実的にも自明であるから、沖縄県民の在日米軍に対する現在の憤りの感情は痛いほど解るが何とかそれを腹の内におさめて将来の沖縄県民の子々孫々の悠久の利益について冷静になって頂きたいということである。

 日本国政府や沖縄県知事や地元市長及びマスメディアの報道は、このように沖縄県民の真の将来的利益を説明し、説得すべきであったのに沖縄県民の反米感情を煽るだけ煽ってきて、最後にはそれと全く逆さまの決断を沖縄県民に押しつけるという極めつけの愚鈍で卑劣な行為をしたのである。

 さて、ここまで、「文民統制(シビリアン・コントロール)」、「政治と軍隊と大衆世論のあり方」に基づいて「普天間基地移設問題」を見た場合、どのような結論に至るかを考察した。

 次に、私は読者の皆さんに、マッキンダースパイクマン英米系地政学というマクロ的観点から見た「日米同盟の絶対的必要性」等について概略を簡単に解説する。

 なぜなら、「テレビのワイドショーやニュース番組」や「新聞」等では、極めてミクロな観点でしか「普天間基地移設問題」を取り上げないため、マスメディアは、「そもそもなぜ在日米軍が沖縄に必要なのか」を全く解説もしない(おそらく、したくないのであろう)し、解説するための知識と能力をそもそも持ち合わせていない

 このような、愚劣で小学生レベルの幼稚な知見しか持ち合わせない、マスメディアしか日本国に存在しないのだから、そこからしか情報を摂取しないし、する意志もない大多数の日本国民の知力は小学生レベルに下降していくのは必定であり、日本国内のマスメディア解説者コメンテーターニュースキャスター似非知性派タレントらが口にする「極めて低級なレベルの知見」のみを判断材料にして、大多数の日本国民が「普天間基地移設問題」を思考するならば、必ず日本国は道を踏み誤り亡国に至るであろう

 ゆえに、私のブログの読者の皆さんには、真に専門的であり、真に学問的であるマッキンダースパイクマン地政学と、それを核抑止に忠実に発展させた中川八洋 筑波大学名誉教授の「核抑止の地政学」によるマクロ的な観点からの「普天間基地移設問題」の解釈の仕方を紹介する。

――マッキンダー※1地政学の要点整理ここから)――

 (※1英国地理学者ハルフォードマッキンダー卿1861年~1947年)

 以下マッキンダー地政学の解説①~⑧は下図(欧州の例)を眺めながら読んでもらえば解り易いであろう。

中共殲滅論_image027.jpg 

  マッキンダー曰く

 『東欧を支配する(rule)ものは「ハートランド」を制(control)し、ハートランドを支配するものは「世界島」を制圧(command)し、「世界島」を支配するものは世界を制圧する』(マッキンダー『デモクラシーの理想と現実』、1919

 ・「ハートランド」とは「必要に応じてシーパワー(=海軍力)の侵入を阻止できる地域」のことであり、1943年マッキンダーはハートランドをロシアと確定した。

 ・「世界島」とはユーラシア大陸とアフリカ大陸を一緒にした全体を表すマッキンダー造語の専門用語」

 つまり、上記のマッキンダー箴言とは、「東欧支配→ハートランド(=ユーラシア大陸)制覇→世界島(=ユーラシア大陸+アフリカ大陸)制圧→アメリカ大陸を含む世界の制圧」に至るという国際政治の一大原理のことを指す。

  ハートランド(=ロシア)をランドパワーに留めて、シ―パワー大国になるのを阻止することがハートランドの大侵略を未然に防ぐ最良策である。つまり、黒海バルト海共産ロシア海軍艦艇を一隻たりとも浮かべさせてはならないということ。

 ・まず、海軍基地ハートランドの国内であれ、その海外であれ、建設させないこと。もし日本海のような内海をハートランドに与えた場合、日本国は、このようなハートランドとは、いかなる友好関係ももってはならないこと。

 ・日本国周辺地域の有事に際しては日本海の制空権を絶対に日本側が掌握すること。その方策は、同盟国米国及び日本国のであれ、ウラジヴォストクハバロフスクなどのロシア極東空軍施設を先制的に壊滅することしかない

 なお、日本国とロシアとの有事に際して、この先制攻撃で極東空軍施設を壊滅しなければ、日本国には「敗北しかない」のであるから、この先制攻撃は明らかな自衛行為」であって、この自衛行為を短絡的に先制的に攻撃したという理由で「侵略行為」などと中傷し、否定する人間は、ロシアを信奉し、自国の敗北を祈願する、社会主義者共産主義者ポストモダン系アナーキスト等の精神欠陥的な非国民である。

 日本国主権国家として、日本国民の「生命安全私有財産領土)・自由道徳の権利を擁護するための義務を果たすのであって「国家の権利と義務の自己完結の原理」に基づく正当な行為である。

 ③ 米国が、安全な聖域からハートランドの周縁(=「リムランド」と言う)にそのシーパワー海軍力を投入するとともに、有事における欧州というリムランドに代わって、その一大産業地の役割を担い、次に英国が外堀(北海とイギリス海峡)を持った空軍基地となり、前線のフランス橋頭保(=上陸や河渡をする部隊を守り、また攻撃の足場とする国の上陸地点やその状態)となるという、長大な縦深”の「仏国英国米国三段構え」戦法による、対ハートランド防衛戦略

 ④ この英仏国米国をつなぐ北大西洋をマッキンダーは「ミッドランドオーシャン大陸間内海)と名付けた。

 ⑤ このマッキンダーの「対抗ハートランド戦略」は、「ハートランド(=ロシア)」と欧州リムランドを対抗的に均衡させて「ハートランド」のユーラシア大陸制覇と「世界島」進出を阻止するものであるから、「(1) ハートランド―リムランド分断戦略」と表現することができる。

 ⑥ また、米英仏三ヶ国同盟は、島嶼性の強い北米大陸の米国ユーラシア大陸の周縁地帯(=リムランド)とを結合させるものであるから、「(2)米国―リムランド結合戦略」と表現することができる。

  マッキンダーの「対抗ハートランド戦略」は、後述するスパイクマン地政学の結論と同じであり、マッキンダー地政学とスパイクマン地政学は、英米系地政学として収斂したのである。

  マッキンダーの「英米仏三ヶ国同盟構想は、1949年、世界最強の軍事同盟NATO北大西洋条約機構)に発展して制度化された。

 マッキンダーは残念ながらその二年前の1947年天寿を全うして、NATOの発足を見ることはなかった。

 ――マッキンダー地政学の要点整理ここまで)――

 ――スパイクマン※2地政学の要点整理ここから)――

 (※2米国のイェール大学教授で国際政治学者

 以下スパイクマン地政学の解説①~⑤は下図(スパイクマンが記した二つの図)を眺めながら読んでもらえば解り易いであろう。

中共殲滅論_image029.jpg 

中共殲滅論_image031.jpg 

  スパイクマンの基本的思想は、主著『世界政治における米国の戦略』(1942年)にある。

 スパイクマンの著作とされる『平和の地理学』は、スパイクマンの死後に秘書ヘレンニコル嬢がスパイクマンの元同僚の教授の協力で書いた、「スパイクマン思想の歪曲捏造の書」であり、デタラメ本である。

 『平和の地理学』については、そこにある図を、『世界政治における米国の戦略』(1942年)ならびに1938年/1939年/1942年のスパイクマン本人の論文と整合させつつ慎重に読解するほかない。その文章の方は、これら以前の著作と齟齬がない部分に限り信用するとのルールで読むしかない。

  スパイクマン地政学では、脅威の源泉一国もしくは連合した少数国(=第二次世界大戦時の日・独・ソ)に制せられたユーラシア大陸として、これが「旧世界」を制圧して、ついには「新世界」を征服せんと“包囲”してくるとする。ここで、「旧世界」とは、ユーラシア大陸+アフリカ大陸+オーストラリア大陸のことであり、「新世界」とは、南北アメリカ大陸をさす。

  スパイクマンは、米国が伝統的な孤立主義対外介入主義」)に戻り、北米大陸に閉じこもるならば、「旧世界」は「新世界」を必ず“包囲”して攻撃してくるのであるから、“包囲”される前に「新世界が先んじて旧世界を包囲すべきであると主張する。つまり、米国の積極攻勢の対外介入外交政策の提言である。

  マッキンダー地政学は「ランドパワーシーパワー論」であり、スパイクマン地政学は「旧世界新世界論」である。

 つまり、マッキンダーは「ハートランド」と「リムランド(周縁地帯)」の対抗的均衡論であるが、スパイクマンは「新大陸(=米国)」による「旧世界」に対する先制包囲均衡論であるから、スパイクマンの「リムランド周縁地帯)」とは、「ハートランド(=ロシア)」に米国軍事力を投入するための侵入ルートとしての役割を重視しているのが両者の思想の相違であろう。

 しかし、両者とも結論、「ハートランド(=ロシア)」対抗論あるいは「ハートランドロシア)」封じ込め論であることと「リムランド」の存在とその役割の重要性において、本質的に全く同一である。

 つまり、両者の相違は、「ハートランド(=ロシア)」に対する対抗的役割を「リムランド周縁地帯)が担う(=米国が伝統的孤立主義の立場をとる)」か「新世界米国軍事力)が直接的に担う(=米国が対外介入主義の立場をとる)」かの問題であると言えよう。

  スパイクマンは、第二次世界大戦後の米国の対日政策は、敵国であったとか、日本によって米国が甚大な被害をこうむったとかをすべて水に流して同盟国の英国に対する政策と類似の保護的なものa similar protective policy)であるべきだ、と結論している(N.Spykman, America’s Strategy in World Politics, Harcourt, Brace & Company, p.470.)。

 日本国民は、戦後日本国の外交と安全保障の要石である日米同盟の構築に、スパイクマン地政学の存在を無視してはならない。

 また、スパイクマンは、2020年頃には現実となるであろう、中共の東南アジア支配や南シナ海の制海を今から70年前に予見している。

 スパイクマン曰く

 「近代化し軍事力を増強した支那は、〈アジアの地中海〉で西側諸国に対して脅威となるだろう」(同上)

 「エア・パワーを有した支那は、その大陸的性格とあいまって、〈アジアの地中海〉を制海するに至る」(同上)

 ――スパイクマン地政学の要点整理ここまで)――


 保守主義の哲学---マスメディアによる「普天間基地移設問題」の視野狭窄的報道の狂愚(3)へ続く 


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