保守主義Series-5--- E・Burke『フランス革命の省察』に学ぶ;“世襲の原理”と美徳ある“自由”

 読者の皆さまには、いつも〔=ブログ作成者〕の稚拙な小論をお読み頂き、深く御礼申し上げます。


 さて、今回
Series 5は、エドマンドバークフランス革命の省察』の中から、“世襲の原理権”と美徳ある“自由についてのバークの主張を拾い上げた。


 無様かつ傲慢かつ無能菅直人民主党政権醜態晒し続ける間に、バークの『フランス革命の省察』を拡散しておくことがいずれ、民主党社民党共産党その他の社会主義政党などに破壊的打撃をあたえるであろうことを
〔=ブログ作成者〕は確信して、エドマンドバークの『フランス革命の省察』を真正保守自由主義の立場から正しく邦訳しなおして、逐次ブログに掲載し、日本国中復活させ、拡散していく所存である。


 なお、
邦訳文は、半澤孝麿訳(『フランス革命の省察』、みすず書房)を基礎として、細部を〔=ブログ作成者〕が更訂して理解しやすくしたものである。なお、邦訳文中の( )内は〔=ブログ作成者〕が補足説明したものである。


 ―――――


 
No experience has taught us, that in any other course or method than that of an hereditary crown, our liberties can be regularly perpetuated and preserved sacred as our hereditary right. 11)


 
11) Edmund Burke,
Reflections on the revolution in France, Dover publications, Inc, pp.22.(『フランス革命の省察』、みすず書房、33頁に対応)


 我々英国民の自由を世襲の権利として(世襲する度に)規則正しく永続させ、また神聖なものとして保持すべき筋道ないし方法としては、英国民の経験からは、世襲の国王(の承認)という方法しか思い付きません。


 
Key words and phrases


 
an hereditary crown

 our liberties

 ;as our hereditary right


  ―――――


 
A few years ago I should be ashamed to overload a matter, so capable of supporting itself, by the then unnecessary support of any argument; but this seditious, unconstitutional doctrine is now publicly taught, avowed, and printed.


 The dislike I feel to revolutions, the signals for which have so often been given from pulpits; the spirit of change that is gone abroad; the total contempt which prevails with you, and may come to prevail with us, of all ancient institutions, when set in opposition to a present sense of convenience, or to the bent of a present inclination: all these considerations make it not unadvisable, in my opinion, to call back our attention to the true principles of our own domestic laws; that you, my French friend, should being to know, and that we should continue to cherish them.


 We ought not, on either side of the water, to suffer ourselves to be imposed upon by the counterfeit wares which some persons, by a double fraud, export to you in illicit bottoms, as raw commodities of British growth though wholly alien to our soil, in order afterwards to smuggle them back again into this country, manufactured after the newest Paris fashion of an improved liberty.


 The people of England will not ape the fashions they have never tried; nor go back to those which they have found mischievous on trial.


 They look upon the legal hereditary succession of their crown as among their rights, not as among their wrongs; as a benefit, not as a grievance; as a security for their liberty, not as a badge of servitude.


 They look on the frame of their commonwealth, such as it stands, to be of inestimable value; and they conceived the undisturbed succession of the crown to be a pledge of the stability and perpetuity of all the other members of our constitution. 12)


 
12) Edmund Burke, Reflections on the revolution in France, Dover publications, Inc, pp.23.(『フランス革命の省察』、みすず書房、3334頁に対応)


 ほんの数年前ならば、何にせよその当時には不要であった議論の援けを借りて来て、これほどにも自明な事柄をうるさ過ぎるくらい言いたてるといったことを、私は恥とすべきだったでしょう。


 ところが今や、煽動的でしかも反憲法的なこの(革命協会の)教義が公然と教えられ、主張され、印刷されているのです。


 革命というものに私は嫌悪感を抱きますが、その兆しは――(現在において)世上に広まっている変革好きの精神、(現在における)目先の便宜感または(現在における)目先の気分的傾向と相容れなくなって来たあらゆる古来の制度に関する全面的軽蔑として――これまで余りにしばしば説教壇から送られてきましたが、それはすでに貴方がたのフランスに蔓延し、我が英国にも(これから)蔓延することになるかもしれません。


 そして、私から見ますと、こうした事情すべてが、英国固有の国内法の真の諸原理に、英国民の注意を今一度喚起するということも案外と当を得ているのではないか、と考えさせるのです。


 そうすれば、私の友人たる貴方がたフランス人は、それら諸原理を認識し始めるでしょうし、また我々英国民の方でもそれを慈しみ続けることになるでしょう。


 海峡のどちら側にいても、我々は偽造品(=各国固有の法の真の諸原理ではない革命教義)に騙されないようにしなければなりません。


 一部の連中は二重の詐欺


 ――(第一の詐欺は、)英国民の(思想的)土壌に全く相容れないのに、その偽造品(=革命教義)を英国産原料と銘打って(=英国法の真の諸原理であると偽って)非合法船舶で(フランスに思想)輸出し、(第二の詐欺として)それを今度は、改良済み自由(=放縦の自由)とかという最新のパリの流行に倣って加工して再び英国に(放縦の自由を)密輸しようとすること――


 によって我々を騙そうとしているのです。英国民はかつて試みたこともない流行(=パリから密輸された放縦の自由)を猿真似しようとはしないでしょうし、(フランス革命で)試みた結果有害であると解っているもの(=革命の教義)に後戻りすることもないでしょう。


 英国民は王位の合法的世襲継承を自分達の正義とみなしても不正義とはみなしません。


 また、利益とみなしても不平の種とはみなさず、英国民の(美徳ある真正の)自由の保障とみなしても隷属の印とはみなしません。


 英国民は(自生的に自然成長してきた)あるがままの、英国体(=英国憲法)を計り知れないほど価値あるものと考え、王位が平穏に世襲継承されて行くことによって、英国憲法を構成する(王位継承法を除いた)他のすべての構成部分(=英国憲法の諸原理)の安定と永続が保障されると考えるのです。


 
Key words and phrases


  
the newest Paris fashion of an improved liberty

 ;The people of England will not ape the fashions they have never tried; nor go back to those which they have found mischievous on trial.

  They look upon the legal hereditary succession of their crown as among their rights, not as among their wrongs; as a benefit, not as a grievance; as a security for their liberty, not as a badge of servitude.

 They look on the frame of their commonwealth, such as it stands, to be of inestimable value; and they conceived the undisturbed succession of the crown to be a pledge of the stability and perpetuity of all the other members of our constitution.


 
―――――


 →私
〔=ブログ作成者〕の解説


 今回抜粋したパラグラフから読みとれるバーク保守主義基本原理英国法基本原理)は以下のようなものであろうか。


 ① 英国民自由の権利とは古来の祖先からの“世襲相続の原理”によるものであること。


 ② 世襲相続の原理による英国民自由の権利は、“英国王位世襲継承法承認一体のものとして擁護されること。


 ③ フランス革命における「自由」とは“世襲相続の原理”を破壊した「放縦の自由」であり、“真正の自由ではない


 ④ フランス革命は“法の支配”による制限破壊したため、フランス革命の「自由」はジャコバン革命派暴徒化させ、ギロチンのフル稼働による国王殺し自国民大虐殺カトリック破壊惨劇に至った。


 “法の支配”の制限受けない、あるいは破壊した放縦の自由」の行使は、必然的他者の“自由の権利”の破壊帰結するということ。


 ⑤ エドマンドバーク同著の中で、“真正の自由”とは“智恵ある自由”、“美徳ある自由”である、と明確に定義している。


 逆に言えば、“古来の法”に含蓄される“(祖先の)智恵美徳”を欠いた、「放縦の自由」は「最大の悪徳」であり決して真正の“自由ではないと、次のように述べている。


 ―――――


 
The effects of the incapacity shown by the popular leaders in all the great members of the commonwealth are to be covered with the “all atoning name” of liberty.


 
In some people I see great liberty indeed; in many, if not in the most, an oppressive degrading servitude.


 But what is liberty without wisdom, and without virtue?


 It is the greatest of all possible evils; for it is folly, vice, and madness, without tuition or restraint.


 Those who know what virtuous liberty is, cannot bear to see it disgraced by incapable heads, on account of their having high-sounding words in their mouths. Grand, swelling sentiments of liberty, I am sure I do not despise.


 They warm the heart; they enlarge and liberalise our mind; they animate our courage in a time of conflict. a)


 
a) Edmund Burke, Reflections on the revolution in France, Dover publications, Inc, pp.249.(『フランス革命の省察』、みすず書房、310311頁に対応)


 (エドマンドバーク曰く、)


 今や、(革命フランスの)国家的重要人物の中でも、とりわけ民衆指導者が露呈した無能の帰結が、「自由」と言う「すべて(の悪徳)を贖う美名」によって隠蔽されようとしています。


 私には、(革命フランスでは)一部の人々が実に大きな「自由」を享受し、他方、大多数とは言わないまでも多くの人々が、抑圧的で、屈辱的隷属強いられているのが目に映ります。


 それにしても智恵欠いた自由」とか美徳欠いた自由」とは一体何なのでしょうか?


 それらは考えられるすべての害悪の中で最大の害悪です。というのも、それら(の「自由」)は(“”という智恵美徳によって)教導されも、制限されもしない愚行であり、悪徳であり、狂気だからです。


 美徳ある自由”とは何たるかを知る人々ならば、(革命フランスの民衆指導者の)無能な頭脳がさも立派そうな言葉(→「隷属」という「害悪」の詐称としての「自由」=ルソーの『社会契約論』における詭弁である“自由なし自由」)を口にすることによって、美徳ある自由”の品位が傷つけられるの(=“自由”の詐称である「自由」と混同されるの)を見るに耐えません。


 私は決して、“自由”という偉大で胸高鳴らせる感情を軽視しているのではありません


 “自由”の感情は、心を暖めます。我々の精神の幅広げて、寛大にします。戦いの時には、(“自由”の感情は)我々の勇気奮い立たせてくれるのです。


 (バーク『フランス革命の省察』みすず書房、
310311頁に対応)


 ※ 〔=ブログ作成者〕の補足:真正の自由は“自由”、悪徳の詐称としての自由は「自由」として区別して表記した。


 
―――――


 ⑥ 英国民は、英国王位の合法的世襲継承は“祖先から世襲継承した”であるがゆえに、“正義”とみなし、「不正義」とはみなさない


 ⑦ 英国王の“王位世襲継承法”を英国民承認遵守することが、其の他の(=英国民自由諸権利擁護する)英国法の諸原理安定永続保障するということ。


  ・・・
etc.


【平成
23723日掲載】


エドマンド
バーク保守主義者(神戸発)  

  
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ジャンル : 政治・経済

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