スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

保守主義の哲学---今上陛下、皇族方のご意向を排除する皇室会議(3完)

 (以下、中川八洋(『悠仁天皇と皇室典範』清流出版社)より抜粋)


 
※本文中の〔 〕内及びアンダーライン:著者。( )内:〔=ブログ作成者〕の補間文。


 第一章 第二節 「日本の至宝」明治皇室典範は、どう改悪されたか


 ・・・明治皇室典範における、皇族会議は、文字どおり、「成人男子皇族によって組織された機関」であった〔第五十五条〕。


 その会議には、内大臣・枢密院議長・宮内大臣・司法大臣・大審院長の五名が「参列」したが、皇族がほぼ十五名程度の出席であったとすれば、これら非皇族は、構成的には「四分の一」であった。


 むろん明治典範には、現・皇室会議のような、多数決の定めなどはない。


 皇室会議のような性質の機関に、採決方法まで規定するのは、どう見ても、非常識である。


 現典範の第三十五条は皇族二名に対して「出席されても、ご沈黙を!」の威圧規定だと見てよい。


 第三十五条は、削除されねばならない。


 また、明治皇室典範では、皇族会議の議長は、天皇か、天皇の指名する皇族であった〔第五十六条〕。


 これが正しいのに、なぜ
1946年の臨時法制調査会第一部会は、「天皇の議長」を否定したのか。


 なぜ、「天皇の親臨」まで排除したのか。


 しかも、
GHQ〔米国〕は、194623日のマッカーサー元帥の三原則において、“皇位継承順位を含む皇室の伝統には一切干渉しない”旨を明確にしており、日本側は、この方針を知っていた。


 つまり、皇族会議について、
GHQは決して干渉せず温存することを、日本側は知っていた。


 “皇族会議の解体”という、典範改悪の極めつけは、日本側だけで勝手に断行したのである。


 そして、この皇族会議の解体と、(天皇の親臨できない)珍妙な組織である皇室会議の設置の、その理由付け〔屁理屈〕を、憲法第七条の(内閣の助言と承認による)“天皇の国事行為”の規定に求めたのである。


 だが、憲法第七条とは天皇と摂政の国事行為の定めであり、皇位継承順位の変更や摂政の設置が、国事行為でないことは、国事行為を具体的に十項目あげる、この憲法第七条の定めにおいても明らかで、これに異論は存在しえない。


 ・・・なお、
GHQが、皇室の伝統には干渉しない旨は、マッカーサー三原則の第一項「Emperor is at the head of the state. His succession is dynastic.」〔注1〕の中にあるdynasticという単語において明瞭であった。


 日本政府は、この英単語を「世襲」と訳したが、誤訳である。


 「世襲」は、
dynasticの一つの特性であるが、すべてではない。


 天皇・皇室による「皇位継承順位の変更」も「摂政の設置」も、
dynasticに含まれる。


 要は、現典範の皇室会議を、基本的に明治典範の皇族会議に戻す必要が緊急を要しているから、政府も国民も、このような改正が、現憲法の枠内にあって“合憲”あることを再確認しなければならない、ということである。


 
・・・ここでの提案は、成人皇族男子全員、政府からの「参画」は内閣総理大臣/宮内庁長官/衆・参議長/最高裁判所長官の五名、議長は天皇もしくは天皇の指名する皇族、として、現行の皇室典範第二十八条すべてを削除し、次の新しい第二十八条に替える。


 第二十八条第一項


 「皇族会議は、議員となる成人皇族男子全員と、第二項に掲げる皇族以外の議員をもって構成する」


 第二十八条第二項


 「皇族以外の議員は、内閣総理大臣、宮内庁長官、最高裁判所長官、衆議院議長、参議院議長の五名である」


 第二十八条第三項


 「皇族会議の招集は、天皇、これを行う。天皇は、皇族会議に親臨し、議長となる。ただし、皇族の一人に議長の職を代行させることができる」


 さて、一番厄介なのは、皇室典範の改正権を、憲法第二条の存在を前提したままで、この「正された皇室会議=新しい皇族会議」の権能に戻すことが可能かという問題である。


 これについては、前著『女性天皇は皇統廃絶』でも論述したので繰り返すことになるが〔注2〕、次のような方法で対処するしかない。


 現憲法が、“悪魔の七文字”「国会の議決した〔皇室典範〕」を規定していることは、事実である。


 この七文字の存在を前提にして、国会が皇室典範の改正に主導権を握ることの無きよう、いやいっさいの介入をさせないようにするには、どうしたらよいか。


 結論を言えば、まずは、①国会の審議・議決を形式的なもの、儀式的なものにする慣例を確立することである。


 ②次に、改正はあくまでも天皇が親臨されている「新しい皇族会議」が実質的には発議し、また実質的な審議を終えていることを条件とすることである。


 とすれば、現行・皇室典範の最後に、次のような新・第三十八条を追加することである。


 第三十八条


 「皇室典範に関し、もし改正の必要があるときは、その改正の案件について国会に上程する前に、皇族会議において十分な議を経なければならない」


 これからの日本が、皇室問題で、最も警戒・監視を怠ってはならないのは、上記の第二十八条の全面改正と新しい第三十八条の追加という、現典範の大欠陥が是正されていない段階では、決して皇室典範の改正をさせてはならない、ということである。


 (参考資料)現・皇室典範


 第5章 皇室会議


 
28条 皇室会議は、議員10でこれを組織する。


 2 議員は、皇族2人、衆議院及び参議院の議長及び副議長、内閣総理大臣、宮内庁の長並びに最高裁判所の長たる裁判官及びその他の裁判官一人を以て、これに充てる。


 3 議員となる皇族及び最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官は、各成年に達した皇族又は最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官の互選による。


 第
29条 内閣総理大臣たる議員は、皇室会議の議長となる。


 第
33条 皇室会議は、議長が、これを招集する


 2 皇室会議は、第3条、第
16条第2項、第18条及び第20条の場合には、4人以上の議員の要求があるときは、これを招集することを要する。


 第
34条 皇室会議は、6人以上の議員の出席がなければ、議事を開き議決することができない。


 第
35条 皇室会議の議事は、第3条、第16条第2項、第18条及び第20条の場合には、出席した議員の3分の2以上の多数でこれを決し、その他の場合には、過半数でこれを決する

 2 前項後段の場合において、可否同数のときは、議長の決するところによる。

 保守主義の哲学---今上陛下、皇族方のご意向を排除する皇室会議()

【平成231218日掲載】

バーク保守主義者(神戸発)

スポンサーサイト

テーマ : エドマンド・バーク保守主義
ジャンル : 政治・経済

コメント

Secret

プロフィール

バーク保守主義(広報部)

Author:バーク保守主義(広報部)
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。