保守主義の哲学---保守(自由)主義の・意味も解せぬ・「自民党???」

 多くの日本国民やメディアは、安倍内閣は順調に船出しつつある(=よく頑張っている)と観ているようだ。


 が、エドマンド・バークやハイエクを信奉する保守(自由)主義者の〔=ブログ作成者〕の観点からは全く相違するし、真逆である。


 安倍内閣が、いわゆる「ロケットスタート」で実行しているのは、為替・通貨・財政(公共事業投資)・物価の“政府権力による操作・統制”に偏重した経済対策のみであり、それ以外の重要政策の決定と実行は、ほとんどすべて「結論曖昧」「結論先送り」である。


 ほんのいくつか例を挙げれば、


 ① TPP参加(自由貿易)問題


 日本国がTPP参加しようがしまいが、今秋には参加諸国間でTPP妥結の「基本合意」が為される公算が大である。


 その時に日本国が「全く蚊帳の外」にあるならば、その「事実自体」が貿易立国である日本国の経済や国民生活に与える衝撃と打撃という「莫大な不利益」を安倍内閣・自民党は全く理解できないようだ。


 このままでは、今秋に起こるであろう「TPPの失敗」が、自民党の「自由主義(貿易)政策の失敗」とみなされ、日本国民・企業から大批判されるのは、火を見るより明らか。


 自民党は、今夏の参議院選でのJA票・ゼネコン票を期待して、「政党の党利党略」を最優先し、日本国経済・日本国民(=生産者であり消費者)生活に直結する利益に関して政策決定を先送りするつもりだろうか。


 そうならば、言語道断であり、自民党は自由主義政党として、致命的欠陥があるとしか言えまい。


 ② 原発再稼働(エネルギー安定供給)問題


 安倍内閣は、


 「脱原発・反原発(依存)の民主党の政策は継承しない」


 「原発再稼働・新設も検討する」


 などと口では(保守層に)聞こえの良いことを言うが、「原子力規制委員会」の極左偏向の活動(運動)と「原発廃炉・停止」決定について「中立・公正」だと見ているのか、「5人の委員の暴走」を放置し、何も手を打たず、彼らの纏める安全基準を重視すると言う。


 こんなことをすれば、必ず「原発全廃」になることは見え見えなのに、危機感ゼロで何も具体的な手を打たないという「トンデモナイ愚鈍」を見せつけている。


  3
条委員会としての原子力規制委員会の「無制限の権力」の放置が、自己の重要課題である「経済再生」・「経済強化」の目的と手段を必ず拘束する運命にあることが、全く理解できないらしい(ように見える)。


 安倍内閣、自民党、自民党政治家ともに「幼稚の極み」にしか見えない。


 ③ 国防


 第二次安倍内閣は、第一次の時と同様、領土問題(尖閣・竹島・北方領土)において、中共・韓国に対する儒教的叩頭・媚中外交から抜け出せない様子。


 また、「反米・親露」の本心(?)からか、シベリアの資源の利権がらみ(?)からか、内閣発足直後、最速でロシアに森元首相を特使として送ったが、日本の要求は案の定一蹴されて、尻尾を巻いて逃げ返ってくる始末。


 そもそも、ロシアとの「平和条約?」などを志向すること自体、共産ロシア/新ロシアという国家の本質と詐欺的なロシア外交の悪辣性が全く理解できないことの証明であろう。


 安倍内閣・自民党は世界史/日本史音痴・国際政治音痴・外交/国防音痴を暴露している。


 ④ 日米同盟問題


 普天間基地移設問題に関し、首相が訪沖しても、沖縄県に飴(=巨額の特別補助金・交付金)の確約を与えるばかりで、基地問題進展に関する「実質的確約」は何も取らない(=日本国民や米国に示せない)。


 少なくとも、普天間基地問題の解決に向けて日本政府と沖縄県の間に有効な妥結(=確約)がなされるまでは、沖縄県への特別補助金・交付金は一円たりとも「増額」しないと沖縄県知事に「確約」すべきではなかろうか。


 ⑤ 首相の靖国神社参拝


 安倍首相は、自身が過去に繰り返し明言しながら、全く実行していない靖国神社参拝について真意を明言すべき。


 言葉と行動が背反する二枚舌は、己の「恥」・「不名誉」と正しく認識して即刻慎むべきであろう。


 日本国民に対する意図的な「虚偽・虚言」ほど保守主義の精神に反するものはないと正しく認識すべきではないか。


 以上は、安倍内閣の保守主義(自由主義)に背反する態度のほんの一部分を取り上げたものである。


 安倍内閣は、すべての政策分野における課題解決の逼迫性・深刻性に対して鈍感すぎるのではないか。


 自民党は、既に「与党であって、野党ではない」ことを明確に認識できているのだろうか。


 さて、浅学の〔=ブログ作成者〕の論評・批判だけではあまり効果がないだろうから、日本国保守の哲人の(野党時代の自民党に関する)対談の一部を掲載させて頂く。


 中川八洋高田純共編『原発ゼロで日本は亡ぶ』の中から、渡部昇一上智大学名誉教授と中川八洋筑波大学名誉教授の対談の一節の抜粋である。



 ---中川八洋高田純共編『原発ゼロで日本は亡ぶ』、オークラ出版、8086頁)---


 渡部:そうすると、こうも言い換えられるでしょう。


 「20114月、自民党は死んだ」、と。


 なぜなら、まったくデタラメでまったく不必要な「警戒区域」の設定を阻止できた、あるいは阻止行動をして、国民が「脱原発」に洗脳されないようにするのは自由経済資本主義擁護立党の精神とする自民党の責務ではありませんか。


 この意味で、自民党は、自ら党是を否定して、保守政党として消滅したと言えます。


 未来の国家・国民に対して無責任を決め込んだ自民党は、ダラシナイで済まされない


 中川自民党は「生ける屍」ですか。


 私もそう思います。


 正しい自民党は、溶解的に、自滅したのです。


 これからの自民党は多数を回復し政権を奪還するでしょう。


 が、その自民党にはセミの抜け殻のような空虚でアパシー的な傾向が強くなると思います。


 渡部:実は、20099月、民主党政権ができて以来、私は自民党にずっと違和感を感じてきました。


 本質的イデオロギー的な問題になると与党・民主党と対決しない傾向が顕著すぎます。


 現に自民党は、大企業(→当然、経営者だけでなく、労働者たる東電社員を含むことに注意!)の東電を守ろうとはしませんでした。


 市場と私企業の擁護をしないようでは、決して保守政党ではありません


 中川:(中略)


 大企業を極左革命政権菅直人枝野幸男など)の国有化の陰謀から守ってあげる、国有化の断固阻止(の声を上げ、行動すること)こそ、自民党原点レーゾンデートル〕でした。


 自分の存在理由を忘れた自己喪失の政党など死んだも同然


 「3・11」は、“保守政党”自民党の葬送になりました。


 渡部私企業の繁栄なくして、一国の経済繁栄が望めないのは、アダム・スミスフォン・ハイエクなどの哲人がすでに充分に説いてきた自明の真理


 (菅直人が決定した、非科学なセシウム避難を福島県人に強制し、無実の東電に、責任のない6兆円という巨額の賠償を支払わせる措置によって起るであろう)


 “東電国有化”はハイエクが警告する『隷従への道』。


 このままでは、必ず日本経済の崩壊の序曲になりますよ。


 ※〔 〕内:著者、(  )内、文字着色・強調:私〔=ブログ作成者〕の補足


 ---中川八洋高田純共編『原発ゼロで日本は亡ぶ』、オークラ出版、8086頁)---


 
〔=ブログ作成者〕には、安倍内閣・与党自民党の思想・哲学が、上記の対談中の核心部の延長線上から全く出ていない(=保守主義自由主義の哲学・思想が全く欠如している)ようにしか思えない。


 安倍内閣・与党自民党は「見せかけの、思わせぶりの言葉・二枚舌」で誤魔化すのではなく、「保守(自由)主義イデオロギーとしての現実行動(=即座の政策決定と実行力)」を日本国民に示すべきではないか。


平成2523


兵庫県神戸市にて


エドマンド・バークを信奉する保守主義者

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